インサイドセールス採用のサイト戦略
The Modelでは伝わらない役割の具体化
公開日: 2026/07/20
最終更新日: 2026/07/20
まとめ
理解できること
- インサイドセールス採用に関する検索需要
- The Modelだけでは仕事内容が伝わらない理由
- SDR・BDR・既存顧客担当の違い
- 商談数だけではない成果指標の見せ方
- マーケティング・営業との責任分担
- キャリアパスと異業界からの転職経路
- 優先して制作すべきページとコンテンツ

インサイドセールス採用サイトが抱える課題
インサイドセールスの求人では、次のような問題が起こりやすくなります。
- 「The Model型の営業組織」としか説明されていない
- テレアポとの違いが分からない
- SDRとBDRの違いが分からない
- 誰に連絡する仕事なのか分からない
- 問い合わせ対応か新規開拓か分からない
- 電話、メール、オンライン商談の比率が分からない
- 商談数以外に何を評価されるか分からない
- マーケティングやフィールドセールスとの責任分担が見えない
- 受注後の顧客やプロダクト改善へ関われるか分からない
- キャリアパスが見えない
- 求人票だけがあり、職種全体を説明するページがない
The Modelは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの役割分担を説明するうえでは有効です。
一方で、候補者が知りたいのは組織図だけではありません。
例えば、同じインサイドセールスでも、次のような違いがあります。
- 資料請求や問い合わせへ対応する
- セミナー参加者へフォローする
- 休眠顧客を掘り起こす
- 特定企業を選定して新規開拓する
- 大手企業の複数部門へ接点を広げる
- 既存顧客の追加提案機会をつくる
- 顧客課題を整理して営業へ引き継ぐ
- 商談創出の仕組みやデータを改善する
採用サイトでは、職種名や営業モデルではなく、誰に、どのような働きかけを行い、何を判断し、どの状態を成果とする仕事なのかを明確にする必要があります。
インサイドセールスが、自分の経験と企業の顧客、営業戦略、責任範囲を結びつけるための情報基盤
として設計することが重要です。
Ahrefsで見るインサイドセールス採用の検索需要
Ahrefsで、インサイドセールスの求人、転職、仕事内容、キャリアに関連するキーワードを調査しました。
キーワード | 月間検索数 | KD | トラフィックポテンシャル | 主な検索意図 |
|---|---|---|---|---|
インサイドセールスとは | 16,000 | 3 | 15,000 | 職種・営業手法を理解する |
インサイドセールス 求人 | 700 | 0 | 350 | 求人を探す |
テレアポ 求人 | 600 | 0 | 70 | 電話営業の求人を探す |
インサイドセールス 転職 | 400 | 0 | 250 | 転職先を探す |
法人営業 求人 | 250 | 0 | 50 | 関連職種の求人を探す |
インサイドセールス 年収 | 200 | 0 | 100 | 条件を調べる |
インサイドセールス 採用 | 150 | 0 | 450 | 採用情報を探す |
インサイドセールス キャリア | 150 | 0 | 50 | キャリアパスを調べる |
フィールドセールス 求人 | 150 | 0 | 50 | 関連職種の求人を探す |
インサイドセールス 仕事内容 | 100 | ― | ― | 業務内容を理解する |
インサイドセールス 未経験 | 70 | ― | ― | 転職可能性を調べる |
The Model インサイドセールス | 30 | ― | ― | 営業組織上の役割を調べる |
※検索ボリュームはAhrefsが推定する直近12カ月の平均値です。
※KDは被リンク状況を中心に算出される相対的な指標です。KDが低いキーワードでも、求人媒体、転職サービス、営業支援会社、職種解説メディアが上位を占める場合があり、企業採用サイトが容易に上位表示できることを意味しません。
「インサイドセールスとは」の検索需要が大きい
「インサイドセールスとは」は月間16,000回検索されており、求人検索よりも大きな需要があります。
これは、インサイドセールスが一般的な営業職と比べて、仕事内容や役割を理解しにくい職種であることを示しています。
候補者は、求人を見る前後に次のような疑問を持ちます。
- テレアポと何が違うのか
- 営業経験を生かせるのか
- 商談は自分で行わないのか
- 電話だけを続ける仕事なのか
- マーケティングや営業とどう連携するのか
- どのようなキャリアにつながるのか
- どのような成果を評価されるのか
そのため、採用サイトでは求人一覧だけでなく、自社におけるインサイドセールスを説明する職種ページが必要です。
求人・転職・キャリアまで検索需要が分散している
「インサイドセールス 求人」は月間700回、「転職」は400回、「年収」は200回、「キャリア」は150回検索されています。
求人を探している候補者だけでなく、職種としての将来性や、現在の営業経験をどう生かせるかを検討している候補者も存在します。
採用サイトでは、仕事内容だけでなく、次の情報を一体的に示します。
- 対象顧客
- 商材と単価
- SDR・BDRなどの役割
- 顧客との接点
- 商談化の条件
- 成果指標
- フィールドセールスとの関係
- キャリアパス
- 異業界からの転職事例
- 現在募集中の求人
インサイドセールス採用サイトに必要な情報設計
候補者が応募を判断するためには、次の順序で情報を理解できるようにします。
- 誰に何を提案する仕事なのか
- どのような顧客接点を担当するのか
- 問い合わせ対応か新規開拓か
- どの状態を商談化と定義しているのか
- 何を自分で判断できるのか
- マーケティング・営業とどう連携するのか
- どのような成果指標で評価されるのか
- どのようなキャリアを築けるのか
- どの求人へ応募できるのか
顧客と商材を具体的にする
「法人顧客へアプローチする」と説明するだけでは、仕事の難しさは伝わりません。
採用サイトでは、次の情報を示します。
- 顧客の業界
- 企業規模
- 対象部門
- 主な役職
- 商材の価格帯
- 契約までの期間
- 意思決定に関わる人数
- 顧客が抱える課題
- 競合や代替手段
- 市場における認知度
同じインサイドセールスでも、対象顧客によって仕事は異なります。
観点 | SMB向け | エンタープライズ向け |
|---|---|---|
対象 | 中小企業 | 大企業・重要顧客 |
意思決定 | 少人数が中心 | 複数部門・役職者が関与 |
商談期間 | 比較的短い | 長期化しやすい |
接点 | 問い合わせ・資料請求 | 戦略的な新規開拓 |
主な役割 | ニーズ確認、商談設定 | アカウント調査、関係構築 |
成果 | 商談数、接続率 | 接点形成、案件化、影響範囲 |
担当する顧客が分かることで、候補者は自分の営業経験との接点を判断できます。
The Modelの役割名だけで説明しない
The Modelでは、インサイドセールスはマーケティングが獲得したリードを商談へつなぐ役割として説明されることがあります。
しかし、実際の業務は企業ごとに異なります。
- マーケティングリードだけを担当する
- 問い合わせと新規開拓の両方を担当する
- 休眠顧客を掘り起こす
- 大手企業を戦略的に開拓する
- 商談後の失注顧客を再育成する
- 既存顧客への追加提案機会をつくる
- 顧客データや営業プロセスも改善する
採用サイトでは、「The Model型です」ではなく、自社における役割を具体化します。
抽象的な表現
The Model型の営業組織で、商談創出を担当します。
具体的な表現
資料請求やセミナー参加者へ連絡し、現在の業務課題、導入時期、関係者を整理します。単に日程を取得するのではなく、営業が提案を始められる状態まで情報を整理したうえで、フィールドセールスへ引き継ぎます。
SDR・BDR・既存顧客担当を分けて説明する
インサイドセールスという職種名の中には、異なる役割が含まれます。
役割 | 主な対象 | 主な活動 |
|---|---|---|
SDR | 問い合わせ・マーケティングリード | ニーズ確認、育成、商談化 |
BDR | 未接点の重要企業 | アカウント調査、接点形成、新規開拓 |
リサイクル | 過去商談・休眠顧客 | 再接触、状況確認、再商談化 |
既存顧客担当 | 契約中の顧客 | 追加提案、他部門展開の機会創出 |
パートナー連携 | 紹介元・代理店 | 案件情報の整理、関係構築 |
Sales Ops型 | 営業組織全体 | データ、業務、ツール、プロセス改善 |
一人が複数の役割を担う場合は、業務比率も示します。
例えば、
SDR業務が約7割、休眠顧客の掘り起こしが約2割、営業プロセス改善が約1割
と記載すると、候補者が日常業務を想像しやすくなります。
テレアポとの違いを具体化する
「インサイドセールスはテレアポではない」とだけ説明しても、違いは伝わりません。
重要なのは、電話を使うかどうかではなく、顧客情報をどのように蓄積し、次の営業活動へつなげるかです。
観点 | 件数中心の電話営業 | インサイドセールス |
|---|---|---|
主な目的 | アポイントを取得する | 営業機会を発見・育成する |
顧客情報 | 電話結果を記録する | 課題、時期、関係者を蓄積する |
接点 | 電話が中心 | 電話、メール、オンライン、イベント |
判断 | 面談日程を取得できるか | 商談化の条件を満たしているか |
連携 | 営業へ日程を渡す | 背景と仮説を整理して引き継ぐ |
改善 | 件数・接続率を改善する | 顧客理解とプロセス全体を改善する |
ただし、インサイドセールスでも電話件数を重視する企業はあります。
採用サイトでは理想論ではなく、実際の活動量を示します。
- 1日あたりの架電件数
- メール送信数
- 顧客との会話時間
- オンライン面談の有無
- リサーチ時間
- CRM入力や分析の時間
- 社内会議の比率
商談化の定義を明確にする
「商談を創出する」という表現だけでは、成果の難易度が分かりません。
企業によって、商談化の条件は異なります。
- 顧客が面談を了承した時点
- 課題と導入意向を確認できた時点
- 予算・決裁者・時期を確認できた時点
- 営業が案件として受け入れた時点
- 初回商談を実施した時点
- 案件化の基準を満たした時点
採用サイトでは、自社の商談定義を説明します。
抽象的な表現
見込み顧客へアプローチし、商談を創出します。
具体的な表現
顧客の現状、課題、検討時期、関係者を確認し、フィールドセールスが具体的な提案を開始できる状態を商談化と定義しています。日程取得のみでは商談数に含めません。
商談の質がどのように評価されるかも伝わります。
顧客との対話で何を判断するかを示す
インサイドセールスの専門性は、トークスクリプトを読むことだけではありません。
限られた時間で顧客の状況を把握し、次の行動を判断します。
- 今すぐ商談化するべきか
- 継続的に情報提供するべきか
- 誰に追加で接点を持つべきか
- どの課題を営業へ共有するか
- 別のプロダクトを案内するべきか
- 検討が進まない理由は何か
- 競合や社内事情にどのような障壁があるか
- どのタイミングで再接触するか
作業中心の表現
電話やメールによる顧客へのアプローチを担当します。
判断中心の表現
顧客との対話から、課題の大きさ、検討時期、社内の関係者を整理し、商談化、継続育成、再接触のいずれが適切かを判断します。
マーケティングとの責任分担を伝える
インサイドセールスは、マーケティングが獲得したリードを受け取るだけの部門ではありません。
採用サイトでは、次の責任分担を示します。
領域 | マーケティング | インサイドセールス |
|---|---|---|
認知 | 広告、コンテンツ、イベント | 顧客の反応や課題を還元 |
リード獲得 | 問い合わせや参加者を獲得 | 初期接点を持つ |
リード評価 | スコアリングを設計 | 会話を通じて状況を確認 |
育成 | メールやコンテンツを提供 | 個別の接点で検討を進める |
施策改善 | チャネルや企画を改善 | 顧客の反応を共有する |
候補者が確認したいのは、次の点です。
- リードの定義を誰が決めるか
- 施策ごとのフィードバックを行うか
- マーケティング会議へ参加するか
- セミナーやコンテンツの企画に関われるか
- ターゲット企業の選定に関われるか
フィールドセールスとの引き継ぎを具体化する
商談を設定して終わりなのか、商談後も関わるのかによって、インサイドセールスの仕事は変わります。
採用サイトでは、次の情報を説明します。
- 引き継ぎに必要な情報
- 商談受け入れの条件
- フィールドセールスからのフィードバック
- 商談への同席の有無
- 失注顧客の再育成
- 受注結果の共有
- 商談品質の振り返り
- ターゲットやトークの改善方法
抽象的な表現
フィールドセールスと連携して商談を創出します。
具体的な表現
商談前に、顧客課題、導入時期、決裁に関わる人物、競合状況をCRMへ整理します。商談後は営業から案件化状況のフィードバックを受け、商談化条件やヒアリング項目を月次で見直します。
成果指標を商談数だけにしない
インサイドセールスでは、商談数だけを目標にすると、質の低い商談が増える可能性があります。
代表的な指標には、次のようなものがあります。
- 架電数
- 接続数
- メール返信率
- 商談数
- 商談化率
- 有効商談率
- 案件化率
- 受注率
- 商談経由売上
- リード対応速度
- 休眠顧客の再商談化
- ターゲット企業内の接点数
- 商談受け入れ率
- CRM情報の充足度
候補者が確認したいのは、どの指標が最も重視されるかです。
件数中心の評価例
架電数と商談数を中心に評価します。
質を含む評価例
商談数だけでなく、営業が案件として受け入れた割合、受注につながった割合、顧客情報の充足度を評価します。個人目標に加えて、チーム全体の案件化率も評価対象としています。
現在の営業組織の課題を公開する
候補者が知りたいのは、整った営業プロセスだけではありません。
入社後にどのような課題を解決するのかも重要です。
- リード数に対して対応が追いついていない
- 架電件数は多いが案件化率が低い
- 商談化の基準が担当者ごとに異なる
- マーケティングとの連携が弱い
- 営業への引き継ぎ情報が不足している
- 休眠顧客を十分に活用できていない
- エンタープライズ開拓の方法が確立していない
- CRMの入力品質が低い
- トークやメールが属人化している
- SDR・BDRの役割分担が曖昧
- インサイドセールスマネージャーが不足している
- キャリアパスが整備されていない
抽象的な募集背景
事業成長に伴い、インサイドセールスを募集します。
具体的な募集背景
問い合わせ数は増えていますが、担当者ごとに商談化の判断基準が異なり、営業へ渡す情報にも差があります。入社後は顧客対応を行いながら、商談化条件、ヒアリング項目、フィードバックプロセスの標準化を担っていただきます。
SDRとBDRでは求める経験を分ける
SDRとBDRでは、必要な経験や適性が異なります。
観点 | SDR | BDR |
|---|---|---|
主な対象 | 問い合わせ・関心顧客 | 未接点の戦略顧客 |
顧客の温度感 | 比較的高い | 関心がない場合も多い |
主な活動 | ニーズ確認、育成 | リサーチ、仮説提案、接点形成 |
必要な力 | ヒアリング、対応速度 | 仮説構築、粘り強さ、企業理解 |
指標 | 商談化率、対応速度 | 接点数、対象企業の案件化 |
連携 | マーケティング | 営業、事業責任者、マーケティング |
「インサイドセールス経験」を一括した応募要件にせず、採用する役割に合わせて要件を設計します。
営業ツールは運用方法まで伝える
採用サイトでは、使用ツール名だけを並べても仕事は伝わりません。
- CRM
- SFA
- MA
- ABMツール
- オンライン商談
- 電話システム
- メール配信
- 会話解析
- データ分析
- 企業情報データベース
候補者が確認したいのは、ツールの有無ではなく、どのように営業判断へ活用しているかです。
項目 | 掲載する情報 |
|---|---|
CRM | どの顧客情報を蓄積するか |
MA | どの行動データを確認するか |
電話 | 録音や分析をどう活用するか |
データ | ターゲットや優先順位をどう決めるか |
改善 | 誰が運用ルールを変更できるか |
課題 | 現在どこが未整備か |
ツール中心の表現
Salesforce、HubSpot、Zoom Phoneを利用しています。
活用中心の表現
Web上の行動履歴と過去の商談情報を確認し、顧客ごとに接触の優先度を決めています。通話記録はマネージャーとのレビューやトーク改善に活用しています。
インサイドセールス組織の構造を見せる
インサイドセールスの働き方は、組織構造によって変わります。
組織モデル | 特徴 |
|---|---|
SDR・BDR分業 | 問い合わせ対応と新規開拓を分ける |
顧客規模別 | SMB、ミッドマーケット、大手で分ける |
プロダクト別 | 商材ごとに担当を分ける |
業界別 | 顧客業界ごとに専門化する |
営業一体型 | フィールドセールス組織内に配置する |
マーケティング一体型 | リード獲得・育成と一体で運営する |
一気通貫型 | 商談創出から受注まで担当する |
採用サイトでは、次の情報を示します。
- インサイドセールスの人数
- チームの分類
- 一人あたりの担当リード数
- SDR・BDRの分業
- マネージャーとリーダーの役割
- マーケティングとの関係
- フィールドセールスとの関係
- 営業企画・RevOpsの有無
- 今後の組織計画
- 採用後に任せたい役割
キャリアパスを具体化する
インサイドセールスは、フィールドセールスへの登竜門としてだけ説明されがちです。
しかし、実際には複数のキャリアがあります。
キャリア | 主な役割 |
|---|---|
シニアインサイドセールス | 難易度の高い顧客や戦略案件を担当する |
BDR | 大手企業や新市場の開拓を担う |
チームリード | 支援品質、育成、業務改善を担う |
マネージャー | 組織、採用、目標、成果管理を担う |
フィールドセールス | 商談から受注までを担う |
アカウントエグゼクティブ | 重要顧客の関係構築と受注を担う |
営業企画・Sales Ops | データ、業務、ツールを改善する |
RevOps | マーケティングから継続売上までを横断する |
マーケティング | 顧客理解を生かして施策を設計する |
カスタマーサクセス | 顧客課題の理解を生かして活用支援を担う |
採用サイトでは、次の情報も説明します。
- 専門職として昇格できるか
- フィールドセールスへの異動実績
- マネジメント以外のキャリア
- SDRからBDRへの異動
- 営業企画やマーケティングへの異動
- キャリア変更の基準
- 社内公募制度
- 平均的な異動時期
(内部リンク)インサイドセールスのキャリアパス|営業・マーケティング・RevOpsへの広がり
未経験・異業界からの転職経路を示す
Ahrefsでは、「インサイドセールス 未経験」に月間70回の検索需要があります。
採用サイトでは「未経験歓迎」とだけ書くのではなく、どの経験が生かせるかを示します。
前職・経験 | 生かせる領域 |
|---|---|
法人営業 | 課題把握、顧客対応、提案機会の発見 |
個人営業 | 会話力、関係構築、目標達成 |
人材営業 | ヒアリング、継続接点、複数関係者の調整 |
カスタマーサポート | 顧客対応、問題整理、記録 |
カスタマーサクセス | 顧客課題、利用状況、関係構築 |
接客・販売 | 状況把握、対話、提案 |
コールセンター | 電話対応、記録、業務改善 |
マーケティング | リード理解、施策分析、データ活用 |
営業事務 | CRM、データ管理、営業支援 |
候補者が知りたいのは、未経験でも応募できるかだけではありません。
- どの経験を評価するのか
- 最初に何を学ぶのか
- トークや商材の研修があるか
- 独り立ちまでどの程度かかるか
- 最初にどの顧客を担当するか
- 電話や商談のレビューがあるか
まで説明します。
オンボーディングと育成を伝える
インサイドセールスは、商材、顧客業務、競合、営業プロセス、ツールなど、幅広い知識を必要とします。
採用サイトでは、入社後の育成を具体化します。
- プロダクト研修
- 顧客業務の研修
- 営業プロセスの理解
- トークスクリプト
- ロールプレイ
- 通話同席・録音レビュー
- メール文面のレビュー
- CRM入力の研修
- 商談化条件の研修
- 独り立ちの基準
- 1on1
- ナレッジ共有会
抽象的な表現
入社後はOJTで業務を学びます。
具体的な表現
入社後2週間はプロダクト、顧客業務、競合を学びます。3週目から先輩の通話へ同席し、ロールプレイと録音レビューを実施します。1カ月目から既存リードへの対応を始め、課題、導入時期、関係者を整理できることを独り立ちの基準としています。
社員インタビューでは顧客判断を伝える
インサイドセールスの社員インタビューでは、目標達成や会社の雰囲気だけでなく、具体的な顧客対応を中心に取り上げます。
インタビューで確認する内容
- どのような顧客を担当したか
- 最初にどの仮説を持ったか
- 顧客が抱えていた課題は何か
- どの質問から課題を把握したか
- 商談化しなかった理由は何か
- いつ再接触すると判断したか
- 営業へ何を引き継いだか
- 商談後の結果をどう改善へ生かしたか
- マーケティングへ何をフィードバックしたか
- 本人がどこまでプロセスを改善したか
候補者が知りたいのは、その社員が話すことを好きな理由だけではありません。
その企業のインサイドセールスが、顧客の状況をどのように整理し、商談化の可否を判断し、営業組織を改善しているか
です。
(内部リンク)インサイドセールス社員インタビューのつくり方|顧客理解と商談創出を伝える
求人票では募集背景と期待する変化を伝える
インサイドセールス求人では、業務一覧だけでなく、採用によって何を変えたいのかを掲載します。
求人票に掲載する情報
- 担当するプロダクト
- 対象顧客
- SDR・BDRなどの役割
- リードの発生源
- 一人あたりの対応数
- 活動チャネル
- 商談化の定義
- 成果指標
- マーケティング・営業との関係
- 現在の組織課題
- 入社後3〜6カ月で期待すること
- キャリアパス
- 選考方法
募集背景の記載例
現在は問い合わせ対応と大手企業への新規開拓を同じチームで行っていますが、活動ごとの優先順位が曖昧になっています。入社後はBDRとして対象企業の選定、アカウント調査、接点形成を担当し、エンタープライズ開拓の型づくりにも関わっていただきます。
選考プロセスで顧客理解と判断を確認する
インサイドセールスの選考では、電話経験や営業成績だけでなく、顧客理解と判断力を確認します。
選考 | 確認する内容 |
|---|---|
カジュアル面談 | 顧客、営業組織、役割への相互理解 |
経験面接 | 営業、顧客対応、目標達成の経験 |
ロールプレイ | ヒアリング、質問、会話設計 |
ケース面接 | 顧客の優先順位、商談化、再接触の判断 |
チーム面接 | マーケティング、営業との協働 |
最終面接 | キャリア、期待役割、価値観の確認 |
ケース面接の例
資料請求があった企業へ連絡したところ、担当者は情報収集段階で、導入時期も未定でした。どのような質問を行い、商談化、継続育成、再接触のどれを選びますか。
(内部リンク)インサイドセールス採用の選考ページのつくり方
参考になるインサイドセールス採用サイト
参考サイト:SmartHR「仕事を知る」
SmartHRは「仕事を知る」の中で、インサイドセールスを独立した職種として紹介しています。
営業組織全体の中での役割と、社員や求人を接続して確認できる点が参考になります。
https://recruit.smarthr.co.jp/work/inside-sales/
参考サイト:SmartHR募集職種
職種紹介を読んだ後に、現在のインサイドセールス求人を確認できる構造です。
職種理解と求人検討を分断しない設計として参考になります。
https://recruit.smarthr.co.jp/career/
参考サイト:Sansan営業職紹介
Sansanは営業職を独立したページで紹介し、営業組織や役割、社員情報へ接続しています。
企業名と「インサイドセールス」を組み合わせた検索を受け止める職種ページとして参考になります。
https://jp.corp-sansan.com/recruit/midcareer/businessinformation/sales/
参考サイト:freee採用サイト
freeeは、職種、プロダクト、社員、採用ブログ、求人を横断して確認できる構造を持っています。
インサイドセールスの仕事を、プロダクトの顧客課題や営業組織全体と接続して伝える際の参考になります。
参考サイト:LayerX採用サイト
LayerXは、職種やサービス、働き方から候補者が情報を探せる設計です。
複数プロダクトを持つ企業が、商材や顧客ごとに異なるインサイドセールスの役割を整理する際の参考になります。
インサイドセールス採用サイトで優先して制作すべきページ
優先度1:インサイドセールス職種ハブ
インサイドセールス採用全体の入口です。
- 組織のミッション
- 対象顧客
- プロダクト
- SDR・BDRなどの役割
- 商談化の定義
- 営業プロセス
- 成果指標
- 組織体制
- キャリア
- 社員
- 求人
優先度2:役割別ページ
採用する役割ごとにページを分けます。
- SDR
- BDR
- エンタープライズ開拓
- 休眠顧客の掘り起こし
- 既存顧客向けインサイドセールス
- Sales Ops
- RevOps
役割ページには、対象顧客、活動、判断、成果、連携、キャリア、求人を掲載します。
優先度3:求人ページ
求人ごとに担当範囲を具体化します。
- 担当プロダクト
- 顧客規模
- リードの発生源
- 活動チャネル
- 活動量
- 商談化の条件
- 成果指標
- 採用背景
- 入社後の役割
- キャリア
- 選考
優先度4:営業組織・プロセスページ
複数の営業求人がある場合は、組織全体を説明します。
- マーケティングから受注までの流れ
- SDR・BDR・営業の責任分担
- 商談化の定義
- 引き継ぎ方法
- CRM・MAの活用
- 成果指標
- 育成
- 今後の組織課題
優先度5:顧客対応・改善記事
インサイドセールスの判断が分かる記事を制作します。
- 商談化条件の見直し
- SDRとBDRの分業
- エンタープライズ開拓
- 休眠顧客の再商談化
- マーケティングとの連携改善
- 営業への引き継ぎ改善
- トークやメールの改善
- CRM活用
- Sales Opsの立ち上げ
- キャリアチェンジ事例
インサイドセールス採用サイトの構成例
インサイドセールス採用トップ
- 組織のミッション
- 顧客とプロダクト
- インサイドセールスの役割
- SDR・BDR
- 現在の課題
- 社員
- キャリア
- 求人
仕事を知る
- インサイドセールスとは
- テレアポとの違い
- The Modelにおける役割
- SDR
- BDR
- 商談化
- リード育成
- アカウント開拓
顧客を知る
- 顧客の業界
- 顧客規模
- 対象部門
- 顧客課題
- 購買プロセス
- 商材・価格帯
- 導入事例
- 競合・市場
組織を知る
- 営業組織の構成
- マーケティングとの関係
- フィールドセールスとの関係
- カスタマーサクセスとの関係
- Sales Ops
- RevOps
- マネジメント
- 今後の組織計画
成果・評価を知る
- 商談化の定義
- 商談数
- 有効商談率
- 案件化率
- 受注率
- 活動量
- 個人目標とチーム目標
- 評価制度
人・キャリアを知る
- 社員インタビュー
- 顧客対応事例
- SDR・BDRのキャリア
- フィールドセールスへの異動
- 営業企画・RevOps
- マネジメント
- オンボーディング
- 育成・研修
採用情報
- インサイドセールス求人一覧
- 選考プロセス
- カジュアル面談
- FAQ
- イベント
- タレント登録
(内部リンク)採用サイトの構成・サイトマップのつくり方
インサイドセールス採用サイトの改善チェックリスト
顧客・仕事内容
- 対象顧客が具体的に分かるか
- 商材と価格帯が分かるか
- SDR・BDRなどの役割が分かるか
- 問い合わせ対応か新規開拓か分かるか
- 一人あたりの活動量が分かるか
商談・評価
- 商談化の定義が分かるか
- 商談数以外の評価指標が分かるか
- 有効商談や案件化の考え方が分かるか
- 個人とチームの目標が分かるか
- 活動量と成果の評価比重が分かるか
組織・連携
- マーケティングとの責任分担が分かるか
- フィールドセールスとの引き継ぎが分かるか
- 商談後のフィードバック方法が分かるか
- 営業組織の人数と構成が分かるか
- Sales OpsやRevOpsの有無が分かるか
キャリア・育成
- 専門職としてのキャリアが分かるか
- 営業以外へのキャリアが分かるか
- 異業界からの転職経路が分かるか
- 入社後の研修が分かるか
- 独り立ちの基準が分かるか
コンテンツ・導線
- 職種ページから求人へ移動できるか
- 社員記事から関連求人へ移動できるか
- 顧客事例から営業の仕事を理解できるか
- プロダクトページから職種へ移動できるか
- 募集終了後も職種情報が残るか
まとめ
インサイドセールス採用サイトでは、「The Model型の営業組織で商談創出を担う」と説明するだけでは不十分です。
Ahrefsでは、「インサイドセールスとは」が月間16,000回、「インサイドセールス 求人」が700回、「インサイドセールス 転職」が400回検索されています。
求人だけでなく、仕事内容、年収、キャリア、未経験からの転職に関する情報も求められています。
一方、インサイドセールスの仕事内容は企業によって大きく異なります。
問い合わせへ対応するのか、新規顧客を開拓するのか。日程取得を成果とするのか、顧客課題や購買条件まで確認するのか。商談後の案件化や受注まで評価するのかによって、仕事の内容は変わります。
そのため、採用サイトでは次の三つを明確にする必要があります。
- 誰に、どのような接点をつくる仕事なのか
- 何を商談化と定義し、どこまで判断するのか
- マーケティング、営業、カスタマーサクセスとどのように連携するのか
候補者が知りたいのは、The Model上の配置だけではありません。
どのような顧客に向き合い、何を聞き、何を判断し、どのような営業機会をつくるのかを知りたいのです。
採用サイトを、営業プロセスの一工程を説明する場所から、候補者が自分の経験と顧客、営業戦略、責任範囲を結びつけられる情報基盤へ進化させることが、候補者との接点拡大と応募判断の支援につながります。